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私たちの想い

私たちの想い

代表理事 佐藤 匡史

1973年大阪府大阪市生まれ。
ゴールドマンサックス(米金融)やギリアドサイエンシズ(米製薬)などの外資系企業で20年以上にわたり、人事・財務・会計・総務などのバックオフィスの業務に従事した後、2021年に社会福祉法人の経営支援を行うバックオフィス総研コンサルティング合同会社を創業。児童養護施設や母子生活支援施設、保育園などの経営支援を行う。川口こども食堂代表。立教大学経済学部卒業、ビジネス・ブレークスルー大学大学院・経営学研究科修士課程(MBA)在学中。

「赤ちゃんポスト」
しか頼れない人がいる

私は、埼玉県川口市で、 川口こども食堂という、子どもの貧困問題解決のための子どもの居場所づくりの活動を、長年続けています。また本業で、児童養護施設や母子生活支援施設などの社会福祉法人の福祉施設のコンサルティング実施する経営コンサルティング会社を経営しています。

埼玉県内外での子どもの居場所づくりの活動を通して、さまざまな親子と接して来た中で、今、私が感じるのは、子どもの貧困問題は、その「川上」に大きな課題がある、という点です。

こども家庭庁が2023年12月に作成した「こども未来戦略MAP」には、「妊娠」「出産」「小学校入学」と、母親および子どもの、それぞれのライフステージがわかりやすく整理・記載されています。

赤ちゃんが生まれた瞬間を起点とすると、それよりも前の「妊娠」「出産」を「川上」、それ以降を「川下」と表現することができます。

川下には近年、「子ども食堂」などに代表される民間支援が公的支援とともに徐々に拡充しつつありますが、川上については、民間支援・公的支援ともに、まだまだ手探りという状況が続いています。


出所:こども家庭庁
川上においては「切れ目のない妊産婦支援(家庭支援)」が必要と言われています。

子ども食堂の活動に長年関わらせていただく中で、川上側の課題に向き合う必要性を強く感じたため、今回の赤ちゃんポスト支援という活動を新たにスタートさせました。

私は、生まれも育ちも大阪で、大学2年に進学した19歳の時に、父親が事業に失敗し、一家で夜逃げを経験しました。関東に越してきて、生活もままならない一時期を過ごしたことがあります。父親は、事業に敗れたショックからアル中になり、一家も離散状態になりました。

その後、私は何とか自分で東京の大学に入り直し、人生を軌道修正できましたが、「誰にも相談することができない環境」というものを体験することになりました。その時のなんとも表現しづらい感情は、今でも心の奥底に残っています。

これまで続けてきた子ども食堂の活動の中でも、「親から逃げてきた」「妊娠しているかもしれない」といった、人に相談できない悩みを抱える子どもたちに遭遇してきました。その都度、どういう言葉をかけてあげれば良いのか悩みながら、専門家に相談をし、適切な保護を求めてきた経緯があります。

赤ちゃんポストに対しては、さまざまなご意見があると思います。

「自分で生んだ子どもなんだから、自分で育てるのは当然」「みんな苦労して子どもを育てているのに、何を甘えたことを言っているのか」「赤ちゃんポストが広がったら、捨て子を助長する」。

全て正論だと思います。ただ、自分や赤ちゃんの命をどうするかを決める最後の決断の瞬間に、赤ちゃんポストしか頼れない人がいるのも、また事実なのです。

赤ちゃんポストは、日本ではまだ、行政の制度の中には取り込まれておらず、法制化にもまだまだ時間がかかると思います。ただ、ここへ来て、民間で少しずつ変化の兆しが出てきています。

まもなく、東京で2つの医療機関が、第2・第3の赤ちゃんポストを立ち上げられるとのこと。私たちは、そうした新たな芽を後方支援できる仕組みを構築したい、本来助かるべき赤ちゃんの命を、1人でも多く助けようとする人たち(赤ちゃんポスト事業者)を支えたいと心から願い、この団体を立ち上げました。

私たちは、1人でも多くの赤ちゃんの命を救える社会を作るため、少しずつ前に進んで行きたいと思います。

※「赤ちゃんポスト」という言葉は、人間の赤ちゃんを「郵便ポスト」にモノとして預けるかのように形容されることから、一種の揶揄(やゆ)表現とも受けとめられることがあるのですが、過去のさまざまな報道などを通じて、これまで同表現で認知されていることから、私たち団体の活動においても、「赤ちゃんポスト」という表現を使わせていただいております。本表現には、「通称」の意味が込められている点をご承知おきください。



公式アンバサダー紹介

飛澤 結 Yuno Tobisawa
(ミュージカル女優)

メッセージ

この度、一般社団法人「赤ちゃんポストを広める会」の公式アンバサダーに就任いたしました、飛澤 結と申します。

大学院までの7年間、国連関連の学生団体で活動し、9カ国以上を訪問・留学する中で、世界の多様な問題に直面してきました。その経験を通じて、様々な社会課題を知ると同時に、まだまだ知らないことも多くあると痛感しています。

アンバサダーとして赤ちゃんポストに関する資料や映像に触れる中で、利用されるお母さんたちが抱える悩みや苦しみは、私たちの想像を超えるものであると感じました。命を懸けて赤ちゃんを産んでくださったお母さん、そしてその尊い命を、社会としてどのように守ることができるのか。利用に至る前に、どのようなサポートや機会を提供できるのかを真剣に考える必要があります。

エンターテインメントの分野で活動する私だからこそ、多くの方にわかりやすく、親しみやすい形でこの社会問題を伝えることができると信じています。

公式アンバサダーとしての活動を通じて、私自身も学びを深めながら、一人でも多くの方に赤ちゃんポストの存在とその意義を知っていただけるよう努めてまいります。ぜひ、共に考え、支え合っていきましょう。

プロフィール

UNAI 国連アカデミックインパクト ASPIRE日本支部代表 2018〜2020

桜美林大学 グローバルコミュニケーション学群 卒業

学士課程終了後、大学院に進学しながら芸能活動をスタート、自身の大学に設置された新学群のモデルを務める。

桜美林大学 新学郡 イメージモデル 桜美林大学 HP掲載

桜美林大学大学院 大学アドミニストレーション実践研究学位プログラム 卒業(2024)

活動歴

ダンス:9年 クラシックバレエ:7年 歌:10年

モデル:skateboard Plug 専属モデル(2022)、桜美林大学 新学郡 イメージモデル、同教育探求科学郡 モデル、MOMO撮影会専属モデル

ラジオ:川崎FM「JUNTERRO Radio show」メインパーソナリティー

舞台:劇団 純血華劇派ミュージカル舞台『アドルフ〜君といた夏〜』主演(2021)、『トーキョー30’s』 主演(2022)、『クラブアンダルシアepisode1 』主演(2022)、『Quiet song~静かな叫び~』主演(2023)、『トーキョー30’sセカンド』主演(2023)、他9作品出演

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